お手持ち着物の格上げ作戦
火曜日, 2月 20, 2018過日、お客様より、お仕立て上がりの着物に縫紋を入れて欲しいとのご依頼がありました。
もちろん、このお着物は弊社でお誂え頂いた品物です。
加工工程は、以下のようになっております。
まず、縫紋の職人さんに、ご家紋と糸の色をお伝えします。
そのうえで、一緒に最善の縫い方を模索します。
今回は「雪輪に抱き茗荷」のご依頼。
着物に雪輪の金彩をさせて頂いているので、統一感を持たせて紋の丸輪を「雪輪」にお洒落に変更させて頂きます。
金糸と銀糸を使用して欲しいとのお客様のご希望です。
他は、弊社に一任頂きました。お客様との信頼関係あっての事です。
紋の大きさは、中の「抱き茗荷」が小さくなり表現し辛いので、少し大きめの6分に決定。
「雪輪」は日向で。「抱き茗荷」は陰で。マツイ縫いで表現する事に決定しました。
お気付きだとは思いますが、お仕立て上がりの着物ですので、背中の縫い目を解かないと紋が入れられません。
刺繍の縫いの職人さんも、少しばかり作業がやり辛いそうですが、そこはベテランの職人さん。
きっちり丁寧にお仕事をして下さいます。
加工途中はこんな感じ。
とても綺麗に紋が入っています。
解いた背中と衿の部分を、この着物をお仕立て頂いた1級和裁技能士の先生に綴じ直して頂きます。
弊社が依頼しているお仕立て屋様は、日本国内での全手縫い。
やはり、良いきものは、良いお仕立てでなくては!と思っております。
手の良い職人様の所には、お仕事が集まって来るのでちょっと混んでいます。
少しお時間は頂きますが、安心してお任せ出来ます。
見て下さい!最初から縫紋が入っていたみたい。
後から入れたとは、誰がご覧になっても分かりません。
とても美しい仕上がりです。
お客様も、
「縫い紋を入れたら、フォーマル感が出て、一層特別感が増しました。袖を通すのが楽しみです。」
との、お喜びの声を届けて下さいました。
お手持ちのお仕立て上がりの紋なしのお着物に、縫紋が入っていたらいいのに…。と思っていらっしゃる貴方様。
縫紋が1つ入るだけで、着物の着用シーンの幅は、ぐっと広がります。
このように、ちょっとお時間はかかりますが、後からでも縫紋は入れられます。
是非、弊社にご相談下さい。
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